以上、A:, B:, C: の様式別に各曲を挙げたが、各要素を組み合わせる事も考えられる。
また、上に挙げた分類に最も当てはまらないのは 4. Laudate Pueri だろう。 定旋律(詩編の旋律)は、ほとんどいずれかの声部で歌われているが、曲の構成などは 比較的自由で、気まぐれな性格を持っているようである。 いろいろなものが次々と現れて、 聞くものを惑わせる。 特徴的なのは、さまざまな声部に受け継がれて歌われる 詩編の定旋律と、それに絡みつく2重唱(ソプラノ、テノール、ベース、の順で出る) の部分である。 前述のC:の要素を考えるとやはり、定旋律の歌い交わしを効果的にすべく 配置を決めるべきだろう。
また、1.Deus in Adiutorium も C:を使うと Domine ad Adiuvandum me festina. と Gloria Patri, et Filio, et Spiritui Sancto. と Sicut erat in Principio et nunc, et semper ... 以下の歌い交わし、という解釈が成り立ち、 先唱の Deus in Adiutorium meum intende と Gloria Patri, et Filio, et Spiritui Sancto.を、独唱者たち、残りを合唱とすることもできる。 つまり、ソロと合唱の かけ合いである。
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