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ヴェネツィア旅行記
〜モンテヴェルディの足跡を訪ねて〜

第1日(2月10日)
安西 敦

 今日から,モンテヴェルディ合唱団イタリアツアーのはじまりです。関空に8:00集合という,京都在住のメンバーにはつらい時間だったのですが, 遅刻する人もなく,無事に10:30の便で関空を出発できました。

 まずは乗り換え地のフランクフルトまで13時間のフライト。結構長いです。イタリアの本を読んで予習する人,ビールにワインですっかりできあがる人, ひたすら寝る人,すわり疲れてうろうろする人,いろいろいます。副指揮者の江藤さんはスコッチウイスキーを持ち込んでいました。 イタリアの寒さ対策だそうです。なぜか,寒くない機内でもひたすら飲んでいましたが。

 フランクフルトで,ヴェローナ行きの飛行機に乗り換えるのですが,ここで鍵盤奏者のA子さんが問題行動を繰り返します。 まずは,機内食に出てきた金属製のナイフとフォークを持ち帰ろうとしたところ,乗り換え前の荷物チェックで引っかかり,おとなしく返したそうです・・・ そんなもん持ち出したらそらひっかかるっちゅうねん!そして,やっと荷物チェックを抜け出してみんなで歩き出したと思ったら,空港の職員さんがおいかけてきます。 大きな声で「Kinoshita!?」と呼ばわるのでどうしたのかと思うと,チケットを落としたので追いかけてきてくれたのです。危うくフランクフルトでメンバーが一人減るところでした。

 チェックインをすませてから出発までに1時間弱,ちょっとだけのドイツ滞在です。機内から飲みまくっていた江藤さんは,ここでもドイツビールにまっしぐら。 「これよ,これ。もうイタリアではビール飲まんでもええわ。」彼は間違いなく,今回の旅行をもっとも満喫した一人でしょう。

 ヴェローナへは小さなプロペラ機に乗って向かいます。イタリア行くのに,ヴェローナ空港から入ってマントヴァに行く日本人なんてうちらくらいやろな, なんて話をしつつ・・・私は熟睡してしまいましたが,窓から見えた山並みがとってもきれいだったそうです。

 フランクフルトから1時間半ほどでヴェローナに着きました。イタリアに到着です!空港には,今回の旅行でガイドを務めてくれるサブリナさんが待ってくれていました。 彼女は,ヴェネツィアでガイドをしているのですが,以前に日本に留学していたとき,うちの姉妹合唱団であるシュッツ合唱団で歌っていたのです。 うちの団員のシュッツ合唱団掛け持ち組のメンバーは,久々の再開に喜び合っていました。

 さて,ヴェローナ空港からバスでマントヴァへ向かいます。今回の最初の目的地です。ホテルに着いてしばらくして,イタリアで最初の晩ごはんに行きます。 サブリナさんが予約してくれたのですが,ホテルのおばちゃんおすすめの地元料理を出す店だそうで,ワインも料理もおいしかった。アンティパスト(前菜)からボリューム満点です。 パスタ,メイン,デザートまで味も量も充実してました。マントヴァの皆さん,普段からこんなに食べてるの?太るよ・・・

 今回のツアーには,姉妹合唱団であるシュッツ合唱団,女性合唱団りんどう,羽衣,名古屋ビクトリア合唱団の方々と,特別ゲストで 江藤さんのお母さんも参加していますので,食べながらみんなで自己紹介をしました。そして,当間先生からマントヴァのお話がありました。 モンテヴェルディはここにいたんだな,と思うと感慨深いです。 飲み過ぎと移動疲れで寝込んでしまったテノールの野田君とベースの鈴木さんはしっかり写真を撮られていました。写真は熟睡 する野田君と, それを見守る旅行委員長の安野さんです。(写真撮影:わーこさん)

 ホテルに戻ったのは現地時間で午後10時ごろでした。明日からは,ついに,モンテヴェルディの活躍した地,マントヴァを巡ります。 期待を胸に,今日は力尽きて寝てしまいます・・・。

(2月11日 夕方)

 無事,ヴェネツィアに着きました。
今日は,マントヴァでもヴェネツィアでも歌うことができました。

 今日,マントヴァで行ったテ離宮 ( Palazzo del Te ) に,四方を城壁みたいな壁で囲まれた庭があったのですが,とても響きのいい場所だったので, cantate domino を歌ってみたのです。 そうすると,係員の人が出てきて,何か言われるのかと思ったら,“離宮の中の「巨人の間」はもっと音響がいいから,そこでも歌ってみたら”と勧めてくれたのです。さすがイタリア。


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