Regalino di Musica 第7回
   〜ささやかな音楽の贈り物〜

  教会ホールでの響きをお楽しみいただく演奏会です

−モンテヴェルディ連続演奏シリーズ Vol. 17−

   C.モンテヴェルディ    マドリガル集


     パレストリーナ     モテット集


    大岡信 詞/木下牧子 曲   「方舟」

      すいていすいてき             はこぶね
       水底吹笛 / 木馬 / 夏のおもひに / 方舟


  • 指 揮 :    当 間 修 一
  • ピアノ :    木 下 亜 子
  • 合 唱 :京都C.モンテヴェルディ合唱団


【 Web 管理人の独り言 …練習雑感… 】

1998. 1/19
17〜18日。充実した合宿だった、と思います。 本番への期待が。 (^^)v
3つのステージ各々に「課題・難題」を抱えて望んだ合宿。そういう感じでしたが、 それぞれに解決の光明が見えてきた、音楽をどう作ればよいかが見えてきた、そんな 成果を上げられたように思います。

マドリガル:躍動感が出てきました!

Io mi son giovinettaなどは、三十数名で歌っているとは思えない程 スピード感が出てきましたし、Si ch'io vorrei morireは もうベタベタに“Hな” 仕上がりになりそうです。
(訳詩、それも直訳をお見せできないのが…残念!? ほぼ18金 いや  “18禁レベル”なのですね。)
ともあれ、場面にしろ情感にしろ、ダイレクトで生々しいのが Monteverdi のマドリガル の面白さ。 今回はうまく出して行けるのではないかと、思います。
パレストリーナ:「パート譜」を持って歌うことに決定!
一転、時代を遡って「純ポリフォニー」の世界へ。 指揮者からの提案で 一番歌い馴染んでいる Sict Cerbusの楽譜を「パート譜」に加工してみました。 すると、「流れ」が抜群に良くなるじゃありませんか! 物理的にいえば、ページを めくらなくても何段分もの譜面が見える(で、他のパートが見えない)だけなのですが、 そのお蔭で、自分が歌うフレーズの「一息分」がすごく把握しやすいのです。 また、 他パートの譜面がありませんから、『聞き覚えた記憶に頼って』他パートを追いかける、 これがパート間のフレーズの連携を すごくスムーズにする感じです。 いやびっくり! (言い出した指揮者も、これほど効き目が出るとは思っていなかったようです。)
で、残る2曲も「各自 パート譜に加工!」することに… し、宿題が…
木下牧子/大岡信:練習が「詩の解釈大会」になりました。
作詞の大岡氏。題材の詩集「方舟」は、かなり若い(10代後半〜20代) の詩作を集めたものだそうですが、解釈を考えて行くほどに「遠くなる」というか、 ものすごくハッとする感性がちりばめられています。 組曲に取り上げられた4編だけ でも、演奏会の後で さらにもう1度時間をかけて読んでいただきたいな、と、そんな 風に思います。 その4編の詩を、作曲の木下さんが何故選んで、何故この順に並べて、 何故こんな音を付けたのか?  年代的には かなりの開きのあるお二人なのですが、 もしかすると世代の共感が繋がったのではないだろうか、そんな感じがしました。 ある意味「天才的」なお二人の感性を、私たちは捉え切れていないのでしょうけれども、 解釈をして迫ってみようとしたことが、演奏の形の骨組みになっていきそうです。

純粋・繊細で一方孤立感を漂わせる少年期の終りから、人との関わりを求め、自分の 「為す」ことを捉えるまでの変遷。 今回の演奏では、そんな解釈で行けるのではない かと思います。


1998. 1/5

誰ですかぁっ!「余裕のある選曲で。その余裕を曲作りの密度を
充実させるほうへまわして…」
なんて言っていたのは…
マドリガルの4曲を決めたところまでは、確かに その狙いそのもの のつもりだったのですね。“常番中の常番”と言えそうな曲(しかも 1度は過去に取り上げて、耳の奥に響の記憶が残っている曲!)を ズラッと並べて、「どのように作るか。面白さを出すか。場面を演じ 分けるか?」…じっくり取り組むつもりだったのです。  ところが… (^^;;

後から選んだ パレストリーナ/方舟、耳触りは良いのですが『難物!』

方舟は、微妙な「和音」を捉えるのが大切ですね。 詞のほうが“痩身 ・秀麗の 悩める青年の心情”という風情(…だと思っているのですが …)なのですが、和音を捉えるのに悩んでいる部分がまだ…。

“歌っている当人たちと、似つかわしく ない”なんて突っ込みは、無しですよ!

パレストリーナの方は、過去の実績不足でしょうか。 まだ、当時独特 の「流れ」の感じが浸透していません。(“マドリガル風”というので しょうか、「勢い」がつきすぎて雑な感じになりかねないのですね。)

お客様のほうから見れば、今回の選曲は“Regalino di Musica”そのもの! (ここ2〜3回、すごく Heavyなプログラムだったように思うのですが…)  一方で演じる方には、あと1ヵ月の間に片付ける課題が、結構 Heavyに なっていやしないか?という状況です。

ある意味で、かなり「マニアックな選曲」?

ともあれ、あと1月の「仕込み」で、このプログラムがどのように料理 されるのか。 ぜひともご期待いただきたいと思います!

お、ぉ、…言っちゃったよ (^^; …  いや、大丈夫です! きっと!!


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