第70回 定期演奏会

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モンテヴェルディ連続演奏シリーズ Vol. 70

 


  ◆ C. モンテヴェルディ モテット集
   Laudate, pueri, Dominum  ほめたたえよ、神のしもべ達よ
   Beatus vir, qui timet Dominum   主を畏れるものは幸いである
   Lauda, Jerusalem, Dominum   エルサレムよ、主を誉め賛えよ
 
 
 ◆  三善 晃 混声合唱とギターのための組曲『クレーの絵本 第1集
( 詩:谷川俊太郎) 《階段の上の子供》1923、 《あやつり人形劇場》1923
《幻想喜歌劇「船乗り」から格闘の場面》1923
《選ばれた場所》1927、 《黄色い鳥のいる風景》1923
 
 
 ◆  三善 晃 混声合唱曲集『木とともに 人とともに』
( 詩:谷川俊太郎) 木とともに 人とともに /  空  / 生きる
 
  〜 ア ン コ ー ル 〜
 ◆  三善 晃
◆C. モンテヴェルディ
 
《黄色い鳥のいる風景》-クレーの絵本 第1集 より-
 Cantate Domino, canticum novum 
 





指揮
ピアノ
ギター
合唱

: 当間 修一
: 木下 亜子
: ゆあさまさや
:京都クラウディオ・モンテヴェルディ合唱団

Flyer; the 70th Concert 【PDF版ファイルも、ご利用いただけます】
( 2.1 MB )


  • 日時: 2022年 9月 4日(日)
       開演… 15時(開場 … 14時30分)

     
  • 会場:京都文化博物館 別館ホール 京都市営地下鉄「烏丸御池」駅から 徒歩 約3分 
- 入場料 -
  《 前売券 》   《 当日券 》 
一般¥2,800 ¥3,000 
学生¥1,800 ¥2,000 
高校生以下¥  800 (前売と同額)




演奏にあたって     音楽監督・常任指揮者 当間修一 

今回で第70回という節目の定期演奏会。回を重ねたものです。脳裏には既に団から去った人たちの顔がなつかしく思い出されます。創団当時の団員は特に印象深く心に刻まれています。私、若かった。そして団員も若かった。その中の団員が現在も団員として活躍してくれていることは心強いです。小さな合唱団(十数人)が一時 40名を越えるほどの人数に増えた時期もありました。しかし、合唱の骨幹は変えないで来られたと思っています。ハーモニーが整っていること。一人一人の個性が失われないでバランスが保たれていること。音楽はしなやかに、また力強く。常に音楽は高みを目指していること。音楽することが楽しいことであること。
楽しさは作れるものではないでしょう。団員自身が感じなければそれは本物ではありません。本物からしか感動は生まれないとすれば、楽しく歌わなければ例えそれがどんなに巧くても人の心には届かない。
合唱団というものは生き物です。膨れたり、縮んだり。熱くなったり冷え込んだり。元気一杯だったり、少々疲れたり。でも団員一人一人を細胞と例えて、未知に向かって、未来に向かって成長していくもの、と私は思っています。人間の体温の温かさが伝わるような合唱団であってほしいと、この節目の演奏会に改めて願い、 そして自分自身においても団員同士、人間同士の温かさを繋ぐ存在であり続けたいと念じています。
今回は「三善 晃」の世界を味わいたいとの思いで選曲しました。熱烈なファンが多くいらっしゃる。私が J.S.バッハや H.シュッツという洋楽の作曲家を中心に取り上げていましたから、三善作品に出会うのは遅かった感があります。現代作曲家の方々とはドイツでの演奏後いち早くお近づきになったのですが、その中で「三善 晃」作品に接する機会を失ってしまったことが心の片隅にしこりとして残っていたようです。
今回演奏する曲以外にも素晴らしい作品があります。大曲です。それらにたどり着きたいと思う曲が今回の作品。ハーモニーもそうですが、リズムの卓越は秀逸です。躍動するリズム。淡い心の揺れを表すリズム。楽譜には氏の繊細な心模様が映し出されています。それらのリズムを楽しむ、それはとても容易いなんて言えるものではないのですが、団員の練習を通じて、随分楽しそうに歌っているとの印象を受けます。
時代が作った動的なリズム感をモンテヴェルディ、三善 晃の作品を通じて感じて頂ければ嬉しく思います。
 

曲 紹 介

C. モンテヴェルディ
モンテヴェルディ連続演奏シリーズ、今回はモテット3曲をお聴きいただきます。

◇ Laudate, pueri, Dominum    主を讃えなさい、神のしもべたちよ
モンテヴェルディ没後の 1650年に出版された「ミサと詩編集」に所収。厳格なポリフォニーで始まったかと思うと、すぐにモンテヴェルディ独特のリズムが現れ、今度は tutti のハーモニーが決まり、それらが交互に奏でられて、耳を大変楽しませてくれる曲です。聞きどころは “Suscitans a terra inopem = 神は貧しい者を塵の中から立ち上がらせ” 辺りでしょうか。言葉通りに音が立ち上がっていく様をお楽しみください。

◇ Beatus vir            主を畏れる者は幸いです
1640年出版の「倫理的・宗教的な森」に所収の作品。軽快なポリフォニーで始まり、5声が対話するように進んでいきます。曲の中盤、“irascetur = 怒り” や “dentibus suis fremet = 歯を鳴らす” といったところでは、マドリガーレやオペラのような劇的な要素も加わって、詩編の内容を音楽化しています。

◇ Lauda, Jerusalem, Dominum   主を讃えなさい、エルサレムよ
1650年「ミサと詩編集」に所収。モンテヴェルディらしい軽快なリズムとグレゴリオ聖歌の定旋律の掛け合いが、「聖母マリアの夕べの祈り」を彷彿とさせます。この作品もマドリガーレのような手法による劇的な表現が随所に見られます。曲の終わりの詠唱では始まりと同じ構成に戻り、最後は tutti で永遠を歌って曲は閉じられます。

今回は3曲とも通奏低音を伴わずアカペラで演奏いたします。無伴奏ではありますが、楽器を伴っているかのように華やかで色彩豊かな演奏が出来ればと思っています。
(ベース 竹内 幹)

三善 晃 「クレーの絵本 第1集」
この作品は 1978年秋の早稲田大学混声合唱団創立30周年記念演奏会のために書かれたもの。
多数ある、三善晃×谷川俊太郎の合唱作品の記念すべき最初の作品です。
パウル・クレー(1878~1940) は 20世紀前半、キュビズム時代のスイスの画家。その作品は色調と色彩を重ね合わせ、線を使って生み出す「ポリフォニー(多声音楽)絵画」と呼ばれているそうです。このクレーの作品に触発され、谷川俊太郎さんが詩を創り、その詩に触発され、三善晃さんが音を紡ぎました。個性溢れる三氏の才能が癒合された「クレーの絵本」は合唱をする人なら一度は演奏してみたいと思う作品です。
そのハーモニーとビートをお聴き頂きながら、たくさんの色を感じて頂ければ幸いです。
(アルト 小野 容子)

三善 晃 「木とともに 人とともに」
この曲集は、異なる機会に作られた3つの曲からなりますが、「人と人とのつながり」「いのち」というテーマで繋げられています。  とても巨きく、同時に細やかさに溢れた難曲揃いです。
 
《木とともに 人とともに》
1999年 11月、合唱祭典「上野の森コーラスパーク」のテーマ曲として作られました。
木々のもとに人が集い、歌声が生まれます。声と声が重なり、歌声はどこまでも高まっていきます。
 
《空》
元は独唱ポップス曲であったものを、1997年 1月、合唱団「松江」の委嘱で合唱曲に編曲されました。
愛しい人は今、空の向こうにいるのでしょうか。広げられた新聞、開け放した窓から見える空。何気ない日常の風景から、切ない真実の愛が見えてきます。
 
《生きる》
1999年大晦日から 2000年元旦にかけて、逝った友人たちを想いながらピアノを弾き続けたという、その無限の祷りの中からこの曲は生まれました。初演は 2000年、合唱団「松江」の演奏会です。
生きていることで出会う様々なもの、美しいものたち。そのすべてを愛おしみながら、曲は無限の彼方へと消えていきます。
(テノール 笹川 馨)



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