◇ Dolcissimi legami この上なく甘い結い縄
マドリガーレ集第2巻より。 甘い縄(罠)に捕われた女性の妄想でしょうか。もちろんそのこの上なく甘い縄に捕らえられる事を
彼女は望んでいます。縄の中で戯れるようなリズムが聞きどころ。シンプルな構成の中にも、しっとりとした情熱が感じられる曲です。
◇ Bevea Fillide mia 僕のフィッリデは呑んでいた
マドリガーレ集第2巻より。 女性とお酒を飲んで、間接キスになって、それだけでこれっていけるんじゃない?
と思う男性の歌。歌詞の内容は無いにも等しいですが(笑)、曲は3拍子から始まり、ポリフォニックな所も多く、アンサンブルが
なかなかに難しいです。生真面目にならないよう、明るく楽しく歌えればと思います。
◇ Ohimè, se tanto amate ああ、もしそんなにお好みなら
マドリガーレ集第4巻より。 “何千もの甘い「ああ」”を、そのまま“Ohimè”を何十回も繰り返しているところが何とも印象的な曲。
第4巻らしく、言葉の内容による曲調の変化が巧妙です。
◇ O primavera おお、春よ
マドリガーレ集第3巻より。 モンテヴェルディで春と言えばこの曲です。 テノールが高らかに春の喜びを歌い上げて始まりますが、途中からは
“春なのに...”となって、戻ってこないものに思い馳せる歌となっています。何度も演奏している曲ですが、また新しい春をお届けしたく思います。
(ベース 竹内 幹)