第48回 定期演奏会
 −モンテヴェルディ 連続演奏シリーズ Vol.48−

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春の光溢れる新しい季節に、京都御所のお隣にある 京都府立府民ホール『ALTI』にて、第48回定期演奏会を開催いたします。  今回もルネサンスから現代まで、幅広い選曲となりました。 団員一同、皆様のご来場を心よりお待ちしております。

【後援】 京都府 ・ 京都市 ・ (財)日本イタリア京都会館 ・ イタリア文化会館-大阪


 

  ♪ C.モンテヴェルディ     『 マドリガル集 』より
  O Primavera
La giovinetta pianta
: おお、春よ
: 若い草木は 
/  S'andasse amor a caccia
/    Zefiro torna
: 愛の神が狩りに行くときは
: 春の風(西風)が戻ってきた

  ♪   W.バード        『 5声のミサ曲 』
 

  ♪   木下 牧子        混声合唱組曲  『 光 る 刻 』
T 老いたきつね / U もぐら / V 鹿 / W 象

  ♪   千原 英喜    混声合唱とピアノのための組曲『 雨ニモマケズ 』
T. 告別 (1) / U. 告別 (2) / V. 野の師父 / W. 雨ニモマケズ

  ♪   アンコール
    -   千原 英喜     朗読とユニゾンによる『 宮沢賢治の最後の手紙 』
    -   千原 英喜     (雨ニモマケズより) 『 W. 雨ニモマケズ 』


  • 指 揮:  当 間 修 一
  • ピアノ:  木 下 亜 子
  • 合 唱:京都クラウディオ・モンテヴェルディ合唱団

  • 日 時 : 2012年 4月 15日(日)
            開演 … 17時 30分
           (開場 … 17時 00分)

  • 会 場 :【 京都府立 府民ホール ALTI
    −京都市営地下鉄(烏丸線) 「今出川」駅 出口6から南へ徒歩 5分

  • 入場料 :     (前売)  (当日)
    •  一 般  ¥2,800 / ¥3,000
    •  学 生  ¥1,800 / ¥2,000
    • 高校生以下 ¥  800 / ¥  800

Flyer; the 48th Concert
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−・−・− 演 奏 に あ た っ て −・−・−
音楽監督・指揮 当 間 修 一 

ハーモニーの美しさだけではなく人間の心模様の表現を目指して合唱作りをおこなってきました。 人間臭さと透明で純粋な響きとは相容れない要素かもしれないのですが、それでも 人間の理想を追い求めたいとの願いが強いアプローチかも知れませ ん。 「本質」を探りたい、求めながら未来を探りたい、これが私の《本質》です。
 

第一ステージで演奏するモンテヴェルディのマドリガルは正直演奏するのも鑑賞するのも難しい。 彼が表現しようとした新しい音楽スタイル(劇的ハーモニー)を イタリア語の中で体感しつつ、恋の駆け引きや愛の謳歌を歌い味わう。それも1600 年代の歴史に遡っての感覚で。
しかし、歌うほどに日本人の心とも通い始める共通な感覚もあるとの確信です。 モンテヴェルディの大胆さと敬虔で慎ましやかな精神はとても魅力的。 これは 我々日本人にも解る!というわけです。

第二ステージのウィリアム・バード。私は常にイギリス演奏様式に惹かれていることを 告白しなければなりません。
ドイツ音楽を基に培ってきた音楽観 ではありますが、演奏の仕方、特に 合唱や声楽アンサンブルにおける演奏に聞き耳を立てます。 今回選んだ「5声のミサ曲」もこよなく愛する曲です。 静けさの中に 宗教的情熱が迸ります。
特に最終楽章のアニュス・デイの深い想いは、私の心と共振する 親しい寄り添い音楽として大切にしたいと思う曲 です。

第三ステージ。久しぶりに木下牧子さんの「光る刻」を選びました。 牧子さんの作品はいつ演奏しても心に新鮮さと音楽的刺激とを与えてくれます。まだ私も 木下作品をそう多く取り上げていない頃にこの作品と出会いました。 大胆な和声とリズムに驚いたことを思い出します。その驚きは 深く私の心を捉えて、この作曲家が並々ならぬ器なのだと知って 私の脳裏に強く刻み込まれました。この曲、正に日本合唱歴史における 歌い継がれるべき「名曲」の 一つだと思います。

最終ステージ。最近この曲を取り上げることが多くなっています。この曲、私と 千原さんとを更に強く結び付けた記念すべき宮沢賢治作品の第一作でし た。 きっかけは旅先、諏訪湖畔の温泉宿。二人の会話の中で 賢治の詩に話が及び、それがきっかけで産み出された曲です。それ以後も 氏との多くの作品と出会いがありましたが、その協同プロジェクトの中でも 私にとってはとても大切な作品となりました。
「応援歌」として千原さんは「雨ニモマケズ」を書きます。 それが今日、大震災、および大津波で被災された多くの方々への 強いメッセージとして広く歌われている所以でしょう。
賢治の郷里への慈しみ、そして被害に苦しんでいた農民への 彼の温かい眼差しと自身の苦悩。それらの結晶が私たちに強い希望のメッセージとなって 今日に響き渡ります。
千原英喜の「雨ニモマケズ」はもう日本における幾多の「応援歌」の中でも 揺るぎない「私たちの応援歌」になりました。
改めて全ての被災者の皆様に未来への希望を切に祈って、心一杯歌いたいと思います。



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