第47回 定期演奏会 |
文化庁 |
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金閣寺近くの教会にて、祈りと詩の世界、心安らぐ歌をお届けします。 秋のひとときをお楽しみください。 団員一同、皆様のご来場を心よりお待ちしております。 |
“ The Lamentation of Jeremiah ”
−ビクトリア、没後 400年記念演奏− “ Missa pro Defunctis à 4 vo.”
“ Warum ist das Licht gegeben dem Mühseligen ”( op.74-1 )
“ Nisi Dominus ” : Psalm 126
愛の賛歌 / 平和の祈り
象の鼻 / 空と海 / あさがほ(作詩:金子みすゞ)
瓜はめば (作詩:山上憶良 )
1 水汲み / 2 森 / 3 さっきは陽が / 4 風がおもてで呼んでいる
(作詩:宮澤賢治) - 高田 三郎 『 平和の祈り 』( 典礼聖歌集 より) -C.モンテヴェルディ 『 Cantate Domino canticum novum 』 |
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「京都 C.モンテヴェルディ合唱団」
第47回定期演奏会 演奏にあたって
当 間 修 一 |
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沢山の人の魂がいまださ迷っていることに身が刻まれていくような痛みを覚えます。
このたびの大震災・大津波で亡くなられ、そして今以て多くの方々の消息が不明
ということだけではなく、この地球上の世界各国で
同じような悲惨な事態が起こっていることに対する、私自身の正直な体の反応です。 「エレミア哀歌」は故郷を失った者の望郷の思いを切々と綴る悲しみの歌です。
死者のためのミサ曲「レクイエム」は、この作曲家の
没後400年となる今年に歌われる機会を得ることになった曲。 「何故に?」と信仰厚き者が神に向かって問い掛けます。 何故私がこれほどに苦しまなければならないのか? 神はその苦しみを知りながら沈黙を保ち、 なおも責め立てるのか。 |
最後に歌われるコラール、「安らぎと喜びをもって私は進もう」は ドイツにおける奥深い信仰故の救いと希望の調べです。 モンテヴェルディ「神が家を建てるのでなければ」は 言葉の音画化を目指そうとする人間再発見の個性的な音楽スタイルを示します。 音と言葉とが密接 な関係を持ち始めたバロック文化の夜明けです。 「言葉は肉体となった」。私たちに直接に訴えてくる言葉。 言葉を発する、その言葉を用いる者の真の思いは言葉の語りの中にはっきりと見えてくる。 典礼聖歌(カトリック)に愛と平和の賛歌を歌います。 一人の詩人が綴る短い詩に、人の一生の哀しみを覚えます。 自ら死を選ばなければならなかった縺(もつ)れた糸の哀しみ。 「みすゞ」はこちらに優し く微笑みかけながら何かを語りかけています。
何ごとにも代えがたい人の命の尊さ。それは一人一人が描く人生足跡のスケッチにあります。
想い描いたスケッチはその人そのものであり、その描かれ た想いは何よりも貴く、
そして生きている、生きた証です。 |
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