第52回 定期演奏会
 −モンテヴェルディ 連続演奏シリーズ Vol.52−

Logo : 関西から文化力

文化庁
関西元気
文化圏

参加事業

 
【後援】 京都府 ・ 京都市 ・ 公益財団法人日本イタリア会館


 

◆ C.モンテヴェルディ  『 Lamento d'Arianna 』
 ア リ ア ン ナ の 嘆 き 
 
◆ J. G. ラインベルガー 『 3 Geistliche Gesänge 』(Op. 69)
 3 つ の 宗 教 歌 曲 
   
◆   寺 嶋 陸 也    混声合唱とピアノのための『 野と空の歌 』
 病中幻想   烏百態   恋  
 流氷(ザエ)   ゆがみつゝ月は出で 
 
◆   木 下 牧 子      混声合唱組曲 『 方  舟 』
 T 水底吹笛  U 木 馬
 V 夏のおもひに  W 方 舟 
 
♪   アンコール
(男声)J. G. ラインベルガー 『 Ave Maria 』
(女声)木 下 牧 子 『 竹とんぼに 』(花のかず より)
(混声)寺 嶋 陸 也『 ひろいお空 』(空の色、海の色 より)
(混声)C.モンテヴェルディ『 Cantate Domino canticum novum 』


  • 指 揮:   当 間 修 一
  • ピアノ:   木 下 亜 子
  • 合 唱: 京都クラウディオ・モンテヴェルディ合唱団

  • 日 時:  2014年 7月 27日(日)
            開演 … 18時 00分
           (開場 … 17時 30分)

  • 会 場:【 京都文化博物館 別館ホール

  • 入場料:      (前売)  (当日)
    •  一 般  ¥2,800 / ¥3,000
    •  学 生  ¥1,800 / ¥2,000
    • 高校生以下 ¥  800 / ¥  800

  
Flyer; the 52nd Concert
クリックで拡大画像を
ご覧いただけます
( PDF , 789 kB )



◇・- ◇・- ◇・- 演奏にあたって -・◇ -・◇ -・◇
 

「CMC-Kyoto」Nr.52 演 奏 に あ た っ て   
(2014/7/27)   
指揮・音楽監督 当 間 修 一  

2. “3 Geistliche Gesänge” 「3つの宗教的な歌」op.69
  (J.G.ラインベルガー)
ラインベルガー Josef Gabriel Rheinberger は1839年に生まれ、1901年ミュンヒェンで没した作曲家でありオルガン奏者。
この「3つの宗教的な歌」は〈朝の歌〉〈賛歌〉〈夕べの歌〉の三曲から成る。伝統的な書法の中にあって深く祈り満ちたこの曲は、数あるラインベルガーの作品の中でもよく取り上げられる名曲として人気を誇っています。

3. 野と空の歌(寺嶋陸也)
宮澤賢治の文語詩から五篇を選び、2013年に書かれた曲集。賢治の詩に付けられた多くの曲があるなか、内なる心に向かう孤独な賢治像に迫る異才の響きで印象的。

4. 方舟(木下牧子)
大岡信、18歳時の詩。父に対する反発、敗戦の影を落とす陰影多い心の中に描かれた明日に希望を託すことを拒もうとする暗鬱な世界。その中にほのかに光る愛する人の面影。

1)「水底吹笛」
詩人の自画像。夢を失い明日の望みもない虚しさのなかで、水底に座って金魚草やヒメマスと息を通わながら笛を吹く。
2)「木馬」
詩人の寂しい心の象徴、木馬。冒頭ポール・エリュアールの詩が書かれている「夜ごと夜ごと 女がひとり ひっそりと旅をしている」。寂しい心の中、恋人との途切れぬことのない愛を願う。
3)「夏のおもひに」
夏の海、心に染み入る海辺の風景の中に恋人を思う。
4)「方舟」
宇宙(そら)から見る地球。愁いに満ち、彩る血の帯、この星が私たちのふるさとなのか。空を渡る星座の船団。夢とそれを抗(あらが)う心。 人よ、逆さまになって地球を見よう。錨をあげて空を渡る星座の船団を仰ごう!

京都C・モンテヴェルディ合唱団」第52回定期演奏会にお出で頂き心から感謝申しあげます。
「CMC-Kyoto」も若い団員が加わって、エネルギッシュなサウンドが練習時にも響いています。 合唱はハモっていることは当然でしょう。正しいピッチ、音程を取ればハーモニーは整っていきます。
しかし、それが全てでないことは自明のこと。作品と向き合い、どう心に受けとめて聴いて下さる皆様にお返しし、表現するかが問われます。 最近の「CMC-Kyoto」を指揮することがこれまでに増して楽しくなってきました。表現の幅も広くなり、深くなりつつあるからだと思います。 今回選ばれた曲は今、この合唱団に相応しいものではないかと自負するところです。 曲の素晴らしさを知って頂けるような演奏を目指したいと思いました。どの曲も面白く、また深い内容になっています。 存分に楽しんでいただけましたら幸いです。 参考になればと以下に少し解説をしました。

1. Lamento d'Arianna(モンテヴェルディ)
[5声マドリガーレ集 第6巻]に収められている「アリアンナの嘆き」。元の曲は今は失われてしまったマントヴァでの1608年に初演されたオペラ「アリアンナ」。 その中で最も有名になったアリアをモティーフにマドリガーレへと編曲。
内容はギリシャ神話のテセウスのミノタウロス退治の物語。 アテナイ(現在のアテネ)の王子(テセウス)がクレタ島のミノス王とその妻パーシパエーの間に生まれた、頭が牛で体が人間という異形の怪物ミノタウロスを倒す物語。 クレタ島に降り立ったテセウスを見て一目惚れしたミノス王の娘アリアドネー(アリアンナ)は 父を裏切り彼を助けますが、テセウスが凱旋する折には「一緒にアテナイへ連れて帰って欲しい」との約束を アリアドネーとしていたにもかかわらず、アリアドネーを置き去りにして帰還しようとします。 アリアドネーは悔しさの中にあってもなおテセウスに対する激しくも切ない思いを伝えようと歌います。

 


…元のページへは、Web Browser の [Back]ボタン等の機能でお戻りください。…